起床してうるさいケータイを黙らせて、また叫ぶケータイを黙らせてを繰り返した。夢の中で食べたあの柔らかくて高いパンの味が思い出せない。友達の誕生日を祝った。週7くらいで会ってるくせに全然追いつけない。いや週7くらいで会ってるから全然追いつけないのか、ぶっちぎりたい。ぶった切れない。俺の選択は途中式のない回答用紙みたいだ。全部暗算で、目測で、誤って、謝って。俺がもし先生だったら、もし答えが違ってても途中式を書く生徒に点をあげたい。そしてもし俺が神だったら、そんな先生に髪をあげたい。勝手に不安になって投げ出して、でもまた戻ってきて拾ってみてはまた投げて。そしてまた歩き出してふと振り返ると少しだけ近づいて待っててくれているあんたが好きだ。深夜に洗濯機を回しながら、友達の誕生日を祝った後にふとんに横になってふてくされた顔してケータイに文字を打ち込んでる自分の姿が愛おしい。文字にすると少しだけ楽になる。俺の思いは重いかな。いや甘いか。